人類史上初の化学兵器大規模使用から今日で100年 / 化学兵器禁止機関(OPCW)がベルギーで追悼式典

Credit - tandem/Shutterstock

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今日からちょうど100年前にあたる1915年4月22日、第一次大戦中の激戦地となっていたベルギー西部のイーペル市で、ドイツ軍が連合国軍に対して塩素ガスを使った大規模攻撃を仕掛けました。化学兵器が大規模に使用されたのは、人類史上でこれが初めてのことでした。それを皮切りに、第一次大戦中は塩素ガスやマスタードガスに代表される化学兵器が両軍によって大量に用いられ、約9万人が命を落としたといわれています。

その日から100年目の節目を迎えるのを前に、昨日21日、化学兵器禁止機関(OPCW)は同じイーペル市で、過去100年間の化学兵器による犠牲者を追悼する式典を開催しました。その式典でOPCWは、日本を含む加盟国190か国が調印した化学兵器の不使用を誓う宣言(イーペル宣言)を発表しました。併せてOPCWは、ヨーロッパ各国から化学兵器使用に関する史料類を集めた展覧会を、同市内の展示施設で3週間にわたって開催中です。

OPCWは化学兵器の排除を目的として1997年に設立された国際機関で、その活動が評価され、2013年にノーベル平和賞を受賞しています。

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