<新刊紹介> Organic Nanomaterials|有機ナノ材料の合成・分析から応用までを広くカバー、色素増感型太陽電池のグレッツェル教授ら各分野を代表する執筆陣(9月刊行)

Organic NanomaterialsOrganic Nanomaterials: Synthesis, Characterization, and Device Applications
 Tomas Torres, Giovanni Bottari
 ISBN: 978-1-118-01601-5
 Hardcover / 638 pages / September 2013

有機ナノ材料は、太陽電池や液晶、医用材料など広範な分野への応用可能性が注目され、活発な研究が行われているホットな分野です。本書はポルフィリン、ナノ構造炭素材料、刺激応答性単分子膜など多岐にわたる材料を取り上げ、その原理・合成法・分析法から具体的な応用まで、最新の知識に基づいて総合的・学際的に論じます。

編集を担当するのは、フタロシアニンの研究で名高いスペインUniversidad Autónoma de MadridのTomas Torres教授と、同教授に師事する若手化学者Giovanni Bottari博士の二人です。各章の寄稿者にも、各分野を代表する研究者が名前を連ね、例えば色素増感型太陽電池に関するChapter 26には、同電池の発明者で「グレッツェルセル」の名前にもなっているローザンヌ工科大のMichael Gratzel教授が自ら執筆に加わっています。そのほか大阪大・福住 俊一教授、筑波大・小島 隆彦教授 (Chapter 6)、福井工大・小松 紘一教授、京都大・村田 靖次郎教授 (Chapter 11)、分子科学研・永瀬茂名誉教授、筑波大・赤阪 健教授 (Chapter 12)ら、各主題を専門とする著名な日本人研究者も寄稿者として参加し、本書の質の高さを保証しています。

 本書の目次 

Chapter 1. A Proposed Taxonomy and Classification Strategy for Well Defined, Soft Matter Nanoscale Building Blocks
Donald Tomalia and Jørn Bolstad Christensen

Chapter 2. On the Role of Hydrogen-Bonding in the Nanoscale Organization of π-Conjugated Materials
Albertus P. H. J. Schenning and David González-Rodríguez

Chapter 3. Chiral Organic Nanomaterials
David B. Amabilino

Chapter 4. Biochemical Nanomaterials Based on Poly(ε-caprolactone)
Irakli Javakhishvili and Søren Hvilsted

Chapter 5. Self-Assembled Porphyrin Nanostructures and their Potential Applications
John A. Shelnutt and Craig J. Medforth

Chapter 6. Nanostructures and Electron-Transfer Functions of Nonplanar Porphyrins
Shunichi Fukuzumi and Takahiko Kojima

Chapter 7. Tweezers and Macrocycles for the Molecular Recognition of Fullerenes
David Canevet, Emilio M. Pérez and Nazario Martín

Chapter 8. Covalent, Donor-Acceptor Ensembles based on Phthalocyanines and Carbon Nanostructures
Giovanni Bottari, Maxence Urbani and Tomás Torres

Chapter 9. Photoinduced Electron Transfer of Supramolecular Carbon Nanotube Materials Decorated with Photoactive Sensitizers
Francis D’Souza, Atula S. D. Sandanayaka and Osamu Ito

Chapter 10. Interfacing Porphyrins/Phthalocyanines with Carbon Nanotubes
Juergen Bartelmeß and Dirk M. Guldi

Chapter 11. Organic Synthesis of Endohedral Fullerenes Encapsulating Helium, Dihydrogen, and Water
Michihisa Murata, Yasujiro Murata, and Koichi Komatsu

Chapter 12. Fundamental and Applied Aspects of Endohedral Metallofullerenes as Promising Carbon Nanomaterials
Michio Yamada, Xing Lu, Lai Feng, Satoru Sato, Yuta Takano, Shigeru Nagase and Takeshi Akasaka

Chapter 13. An Update on Electrochemical Characterization and Potential Applications of Carbon Materials
Fang-Fang Li, Adrián Villalta-Cerdas, Lourdes E. Echegoyen and Luis Echegoyen

Chapter 14. Solvating Insoluble Carbon Nanostructures
Molecular Dynamics by Matteo Calvaresi and Francesco Zerbetto

Chapter 15. Inorganic Capsules: Redox-Active Guests in Metal Cages
Andrew Macdonell and Leroy Cronin

Chapter 16. Stimuli-Responsive Monolayers
Francesca A. Scaramuzzo, Mario Barteri, Pascal Jonkheijm and Jurriaan Huskens

Chapter 17. Self-Assembled Monolayers as Model Biosurfaces
Anna Laromaine and Charles R. Mace

Chapter 18. Low Dimensionality Effects in Organic Field Effect Transistors
Stefano Casalini, Tobias Cramer, Francesca Leonardi, Massimiliano Cavallini and Fabio Biscarini

Chapter 19. The Growth of Organic Nanomaterials by Molecular Self-Assembly at Solid Surfaces
José Maria Gallego, Roberto Otero and Rodolfo Miranda

Chapter 20. Biofunctionalized Surfaces
Marisela Vélez

Chapter 21. Carbon Nanotube Derivatives as Anticancer Drug Delivery Systems
Chiara Fabbro, Tatiana Da Ros and Maurizio Prato

Chapter 22. Porous Nanomaterials for Biomedical Applications
Henning Lülf, André Devaux, Eko Adi Prasetyanto and Luisa De Cola

Chapter 23. Dicationic Gemini Nanoparticle Design for Gene Therapy
Mahmoud Elsabahy, Ildiko Badea, Ronald Verrall, McDonald Donkuru and Marianna Foldvari

Chapter 24. Sensing Hg(II) Ions in Water: From Molecules to Nanostructured Molecular Materials
Imma Ratera, Alberto Tárraga, Pedro Molina and Jaume Veciana

Chapter 25. Organic Nanomaterials for Efficient Bulk Heterojunction Solar Cells
Pavel A. Troshin and Niyazi Serdar Sariciftci

Chapter 26. Mesoscopic Dye Sensitized Solar Cells
Mohammad Khaja Nazeeruddin, Jaejung Ko and Michael Grätzel

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<新刊紹介> 有機金属化合物による合成反応マニュアルOrganometallics in Synthesisの第4集、9月に刊行

Organometallics in Synthesis: Fourth Manual
Bruce H. Lipshutz (ed.)
 ISBN: 978-1-1184-8882-9
 Paperback / 568 pages / September 2013
 US $125.00
(タイトルまたは表紙画像をクリックすると、目次など詳しい内容をご覧いただけます。)

有機金属試薬を用いた合成反応を行う化学者に広く愛用されてきた好評マニュアルシリーズの第4集”Fourth Manual”が9月に刊行されます。このFourth Manualでは銅・ロジウム・ニッケル・金を取り上げ、主要な有機金属試薬の調製法と、それを用いた合成反応の手順を多数収録します。いずれも各ステップが明確に記述され、あたかも料理のレシピ本のように、書かれた手順に従うだけで望んだ結果が得られるよう編集されています。各章とも、経験豊富な著名化学者によって書かれた権威ある記述からなっています。

一方、これに先行して4月に発売されご好評をいただいている第3集”Third Manual”では、アルカリ金属・マグネシウム・亜鉛・ケイ素・スズ・鉄・パラジウムが取り上げられています。このThird Manualは、ChemASAPさんの書評で「有機金属の基本から最先端までをこれ一冊で押さえることができ、マニュアルとしての使い勝手も優れています。研究室に一冊備えておくにふさわしい本かと思います」と高い評価をいただきました。まだお持ちでなければ、新しいFourth Manualと併せてぜひお揃え下さい。

Organometallics in Synthesis Third Manual
Manfred Schlosser (ed.)
 ISBN: 978-0-470-12217-4
 Paperback / 1026 pages / April 2013
 US $125.00

  • Organoalkali Chemistry (Manfred Schlosser)
  • Organomagnesium and Organozink Chemistry (Paul Knochel)
  • Organosilicium and Organotin Chemistry (Tamejiro Hiyama / 中央大学研究開発機構・檜山 爲次郎教授)
  • Organoiron Chemistry (Hans-Joachim Knölker)
  • Organopalladium Chemistry (Stefan Bräse)
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化学をテーマにした写真コンテストのエントリー作品150点を公開 - お気に入りの写真はどれ?

Picture Competition 2以前のブログ記事でお知らせした化学をテーマにした写真コンテストが、7月28日に応募締め切りとなりました。

現在、化学ニュースサイトChemistry Viewsで全エントリー作品150点が公開されています。日本人の方らしいお名前の応募者もいらっしゃいますね。ご応募ありがとうございました!

美しい写真・はっとさせられる写真も多いですので、研究・仕事の合い間の気持ちのリフレッシュに、ぜひご覧になって下さい。

■ 作品の公開はこちら! Picture Competition 2013

審査員が選んだ優秀作品12点は9月1日に発表され、来年のカレンダーに採用されます。

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図書館の外に出て、リアルな利用者のニーズを知ろう - トロント大学で電子ジャーナル・電子ブック導入を推進したウォレン・ホルダー氏にインタビュー

libraryカナダ・トロント大学図書館で電子情報リソース・コーディネーターを務めてきたウォレン・ホルダー(Warren Holder)氏は、図書館での電子リソースの導入・管理に関して各国で講演活動を積極的に行うなど、高い見識と影響力のある図書館員として知られています。ホルダー氏は、電子ジャーナルの誕生期にあたる1990年代後半から電子資料の管理を担当するようになり、オンタリオ州の図書館コンソーシアム形成で主導的な役割を果たすなど、電子ジャーナルの普及過程に第一線で関わってきた人物です。このほど同図書館での35年間にわたる勤務を終え退職することになった同氏に、WileyのExchangesブログ編集部がインタビューを行っています。

 ⇒ On e-books, user engagement, and everything – an interview with Warren Holder

近年各国の図書館で導入が進む電子ブックについてホルダー氏は、紙の書籍から電子書籍への移行が当初考えていたほどスムーズに進まず、電子ジャーナルの登場時と同じ議論を改めて繰り返さなくてはいけなくなったのが予想外だったと語っています。ホルダー氏によると、電子ジャーナルが登場したとき、一部の図書館員は「利用者は電子ジャーナルを求めていない」「これまで通り図書館に読みに来ればよい」と消極的な態度をとったそうです。電子ブックの導入にあたっても「電子ブックは利用者に求められていない」「自然科学ではニーズがあっても、人文社会科学では違う」といった抵抗に遭ったのが、ホルダー氏には意外だったそうです。

library電子ブックの新しい購入モデルとして、Demand Driven Acquisition (DDA / Patron-Driven Acquisitions = PDA とも呼ばれる) が最近注目されています。これは、電子ブックとして購入するタイトルを最初に決めるのではなく、利用者が広範囲の電子ブックに一定期間無料でアクセスできる環境を用意して、その間の利用者からのアクセス状況など需要を実際に見てから購入タイトルを決定するというモデルです。このDDAについてホルダー氏は、良さそうではあるが、図書館員がDDAに頼って、利用者が何を求めているかを知ろうとする努力を放棄してはいけないと戒めています。

ホルダー氏の同じような考えは、これからの図書館員に対して贈るアドバイスにも見られ、「現状に甘んじることなく、外に出て利用者に接し、世界で何が起こっているかを知ることが重要」と説いています。出版物の電子化が進むにつれて、論文や電子ブックのダウンロード数・被引用数、さらに最近ではネット上での反響を数値化するAltmetricsのような動きも見られ、文献の利用価値を評価する指標として多様なデータが容易に入手できるようになっています。そのような潮流を誰よりも知るホルダー氏が、データに依存せず、リアルな利用者の生の声を聞いてニーズを探ることの重要性を強調しているのが印象的です。

LibraryExchangeBlog4★ このインタビューを掲載しているWileyのExchangesブログは、研究者・学会・図書館員といった立場で知識生産に関わる方々の間で知識・情報交換を図ることをめざし、科学研究や出版に関する社内外からの寄稿・インタビューを随時掲載しています。当ブログでも、これまでにExchangesブログを基にして次のような記事を掲載し、それぞれ大きな反響をいただきました。

研究者・図書館員ともに役立つExchangesブログを、ぜひブックマークにお加え下さい
 ⇒ Exchangesブログのトップページはこちら

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北京大・Zhang-Jie Shi教授が、有機金属化学の若手研究者を対象とするOMCOS Awardを受賞|C-O・C-H活性化の研究で業績

award北京大学のZhang-Jie Shi教授が、有機金属化学・有機合成の分野で顕著な業績を上げた40歳までの若手化学者を対象とするOMCOS Awardを受賞しました。本日7月31日、米コロラド州で開催中のOMCOS 17 (IUPACの主催による隔年開催の国際会議)で贈呈式が行われます。化学ニュースサイトChemistry Viewsが伝えています。

■ OMCOS Award for Zhang-Jie Shi (July 3, 2013, Chemistry Views)

Shi教授の遷移金属触媒を用いたC-H官能基化反応に関する業績が、今回の受賞理由に挙げられています。Shi教授は、鈴木・宮浦カップリング反応への新しいアプローチを示すなど、C–OおよびC–H結合活性化反応を中心とする分野で注目される成果を上げています。Shi教授が最近Angewandte Chemie International Editionで発表した論文がChemistry Viewsの記事からリンクされていますので、併せてお読み下さい。

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「読書の夏」におすすめ! 2013年上半期のWiley化学書ベストセラー・トップ10

世間は夏休みムードでも、変わらず研究に忙しい毎日を送る方が多いことと思います。それでも、普段と比べれば多少は時間に余裕があり、この機会に日頃は手を出しにくい洋書にじっくり取り組みたいと考える方もいらっしゃるでしょう。そういう方のために、今年上半期(1~6月)に日本でよく売れたWileyの化学書トップ10をご紹介します。自信を持っておすすめできる良書が揃っています!
(タイトルまたは表紙画像をクリックすると、目次やサンプル章など、詳しい内容をご覧いただけます。)

1位 March’s Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure, 7th Edition
 Michael B. Smith
 ISBN: 978-0-470-46259-1
 Hardcover / 2080 pages / March 2013

有機化学のハイレベルな教科書として世界中で愛読されている「マーチ有機化学」の改訂第7版が待望の刊行となりました。前の第6版からは6年ぶりの改訂で、伝統ある高いクオリティを守りながら、最近の研究の展開を反映して内容・引用文献を刷新しています。

2位 Organometallics in Synthesis Third Manual
 Manfred Schlosser
 ISBN: 978-0-470-12217-4
 Paperback / 1026 pages / April 2013

2001年に刊行され大好評を博した”2nd manual”(現在は絶版)の続編で、経験豊富な著名化学者が主要な有機金属試薬の調製法と、それを用いた合成反応の手順を解説します。試薬の調製法と合成反応は、いずれも各ステップが明確に記述され、あたかも料理のレシピ本のように、書かれた手順に従うだけで望んだ結果が得られるよう編集されています。金属元素ごとに分けられた各章には、前の2nd Manualで取り上げられた化合物・試薬も含まれますが、レファレンスを含めて最新の内容となるようそれぞれ新たに書き下ろされています。ChemASAPさんの書評もご一読下さい。

More Dead Ends and Detours3位 More Dead Ends and Detours
 Miguel A. Sierra, Maria de la Torre, Fernando P. Cossio
 ISBN: 978-3-527-32976-2
 Paperback / 288 pages / May 2013

ロングセラーDead Ends and Detoursの続編です。「Classics in Total Synthesis」のような全合成の傑作集がもっぱら見事な「成功例」を集めているのに対し、「失敗から学ぶ」をテーマにした前著Dead Ends and Detoursは、合成過程で行き詰ったり予定変更を余儀なくされた失敗例をケーススタディに用いて、難所を回避・克服するための具体的なアイディアを助言するというユニークかつ教育的な好著でした。今回の続編”More” Dead Ends and Detoursは、前著のコンセプトを踏襲しつつ、広く利用されている合成反応をもれなくカバーする形で、20あまりの新たな失敗例を取り上げます。ChemASAPさんの書評はこちら

4位 Modern Fluoroorganic Chemistry, 2nd, Completely Revised and Enlarged Edition
 Peer Kirsch
 ISBN: 978-3-527-33166-6
 Hardcover / 384 pages / March 2013

有機フッ素化学の基礎からさまざまな分野での応用までを体系的に解説する好評書が、最新の知識に基づいて9年ぶりに改訂。有機フッ素化学の基礎からさまざまな分野での応用までの体系的な解説に加えて、有機フッ素化学の歴史や主要な合成法なども盛り込んだ本書は、当分野の専門家に加えて初学者にも参考書として最適です。

5位 Palladium-Catalyzed Coupling Reactions
 Árpád Molnár (Editor)
 ISBN: 978-3-527-33254-0
 Hardcover / 692 pages / April 2013

根岸英一先生・鈴木章先生の2010年ノーベル化学賞受賞理由となった「パラジウム触媒クロスカップリング反応」に関する重要な最新知識を一冊にまとめています。マイクロ波加熱法、水中反応、触媒固定化、連続フローシステムなどの主題を取り上げ、Pd触媒カップリング反応の最新テクニックが分かる実用性の高い内容となっています。

Metal-Catalyzed Reactions in Water6位 Metal-Catalyzed Reactions in Water
 Pierre Dixneuf (Editor), Victorio Cadierno (Editor)
 ISBN: 978-3-527-33188-8
 Hardcover / 426 pages / January 2013

有機溶媒を使用しない「環境にやさしい反応」として注目される水中での金属触媒反応について、各分野の第一線で活躍する専門家が各章の執筆を担当し、詳しく解説します。

7位 Modern Methods in Stereoselective Aldol Reactions
 Rainer Mahrwald (Editor)
 ISBN: 978-3-527-33205-2
 Hardcover / 548 pages / January 2013

既刊Modern Aldol Reactionsの続編として、立体選択的なアルドール付加反応に関する最新の研究成果を解説する本書は、ビニロガス向山アルドール反応、基質制御によるアルドール反応、アルドール反応における不斉誘導といった新しいアプローチを重点的に紹介します。

Discovering Chemistry With Natural Bond Orbitals8位 Discovering Chemistry With Natural Bond Orbitals
 Frank Weinhold
 ISBN: 978-1-118-11996-9
 Paperback / 336 pages / June 2012

量子化学の重要概念「自然結合軌道」を通じて化学結合を理解するための解説書。量子力学への知識が限られた学生にも分かりやすく書かれています。

9位 Classics in Total Synthesis III: Further Targets, Strategies, Methods
 K. C. Nicolaou, Jason S. Chen
 ISBN: 978-3-527-32957-1
 Paperback / 770 pages / February 2011

全合成研究の大家Nicolaou教授が全合成の傑作を精選して紹介する大好評シリーズの第3巻。

Microreactors in Organic Chemistry and Catalysis, 2nd EditionANY10位 Microreactors in Organic Chemistry and Catalysis, 2nd Edition
 Thomas Wirth (Editor)
 ISBN: 978-3-527-33299-1
 Hardcover / 478 pages / April 2013

マイクロレベルの微細な空間で効率的に化学反応を行う反応装置「マイクロリアクター」の利点を具体例とともに解説。ChemASAPさんの詳しい書評が非常に参考になります。

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ご注文は最寄りの洋書店・ネット書店で承ります。
「本もいいけど、重くて…」という方には、タブレットやスマートフォンで持ち歩ける電子書籍「Amazon Kindle洋書」でのご購入をおすすめします。 (一部、Kindleで販売していないタイトルがあります。予めご了承下さい。)

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<論文紹介> 向山アルドール反応が全合成研究に与えたインパクト|ケンブリッジ大・Ian Paterson教授らによる総説(ACIE)

Angewandte Chemie International Edition「向山アルドール反応」発見から40周年を迎えたのを記念してAngewandte Chemie International Edition (ACIE)に相次いで掲載されている総説の第3弾では、天然物全合成のための強力なツールとなった同反応がその後の全合成研究にもたらしたインパクトについて、ケンブリッジ大・Ian Paterson教授らが論じています。

 ⇒ Kan, S. B. J., Ng, K. K.-H. and Paterson, I. (2013), The Impact of the Mukaiyama Aldol Reaction in Total Synthesis. Angew. Chem. Int. Ed.. doi: 10.1002/anie.201303914 (本文を読むにはアクセス権が必要です)

先に掲載された関連の総説2報も、併せてご一読下さい。

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間違ってませんか? ダッシュとハイフン、セミコロンとコロンの使い分け|英語論文の書き方を教える好評連載コラム”Getting Published”の過去記事まとめページを公開

typewriterBiotechnology Journal中のセクションBiotecVisionsに毎号連載されてきたコラム“Getting Published”では、学術誌のエディターをはじめ英語論文の書き方に関する専門家が、毎回特定のテーマを取り上げて論文執筆のコツを伝授しています。当ブログでもこれまでに次のような記事で随時ご紹介し、毎回ご好評をいただいてきました。

この度、その”Getting Published”の全過去記事が一覧できる「まとめページ」が公開されました。見逃していた記事のチェックにお使い下さい。
★ まとめページ BiotecVisions: Getting Published

abcさまざまな視点からの記事のうち、私たち日本人にとって特に役立つのは、英語の正しい用法・表記法に関する記事ではないでしょうか。例えば、表題で例に挙げた「ダッシュとハイフンの使い分け」(Dashes and hyphens: Lions and lambs?) などいかがでしょう。そもそも、この2つが全く同じものと思っている人も少なくないのでは? 長めの “-” がダッシュ、短めの “-” がハイフンですが、では「20から40℃の間」のように範囲を示すときに使うのは、どちらが正しいでしょうか? また、non, anti, bi, preといった接頭辞の後にはハイフンを付けないのが原則ですが(例: 「準結晶」は × quasi-crystal → 〇 quasicrystal)、例外的にハイフンを付けた方がいいのはどういう場合でしょうか? 正解は、リンクから記事をお読みいただくと分かります。

また、「セミコロンとコロンの使い方」(The (semi)colon: Death of the lastdinosaurs?) もためになります。セミコロン(;)とコロン(:)、見かけはほとんどそっくりですが、セミコロンは関連のある前後の文をソフトにつなぐ(「ピリオドとコンマの中間」と言われる)のに対し、コロンは後にくる文・節を強調したり、何かを列挙したりするときに使います。実際の記事では具体的な用例が示されていますので、ご覧下さい。

「擬人化を避けよ」(Avoiding anthropomorphism) も、日本人には気づきにくいポイントを指摘しています。例えばこの記事の中では、Table 1 summarizes the results… という文が挙げられています。論文中にこの表現が出てきても、何の疑問もなく読み流してしまいそうですが、人間ではない”table”が”summarize”できるわけがないので、代わりに The results are summarized in Table 1 のように書くのが正しいそうです。言われてみればなるほど、という感じですね。

これらを含めて一つ一つの記事は簡潔で、短時間で読めますので、上のまとめページをブックマークしておいて、ちょっとした空き時間に読んでいくといいですね。

★ なお”Getting Published”は、今後の連載の場をWiley Life Sciences Blogに移すことになりました。引き続きご愛読下さい。

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Chemistry – An Asian Journalからアジア化学会議大会(15 ACC)記念特集号|根岸英一教授ら講演・発表者による注目論文を一挙収録

Chemistry – An Asian Journal夏空を背景にマーライオンがそびえ立つ画像(右)を表紙にしたChemistry – An Asian Journalの2013年8月号は、来たる8月19~23日にシンガポールで開催されるThe Asian Chemical Congress (ACC, アジア化学会議)の第15回大会 15 ACC の記念特集号です。

6月に当ブログの記事でもお知らせした通り、ACCは日本化学会などアジア各国の化学会が参加する連合体the Federation of Asian Chemical Societies (FACS, アジア化学会連合)の大会で、アジア地域の化学者の交流の場として各国の持ち回りで隔年開催されます。今回のシンガポール大会では、鈴木章・根岸英一両先生をはじめとする豪華な顔ぶれによる招待講演や、丸岡啓二先生、中村栄一先生、玉尾皓平先生、伊丹健一郎先生といったアジアを代表する化学者・気鋭の研究者の講演・発表、さらにAngewandte Chemie, Nature Chemistry, JACSというトップ化学誌の編集長らを集めてのシンポジウムEditors’ Forumなど、見逃せないイベントが目白押しです。今回の特集号のEditorialでも主なイベントが紹介されています。

この特集号では、ACC大会で講演・発表を予定している化学者による論文を集中的に掲載しています。大会での発表と同様に、多彩なトピックをカバーする高水準の論文が揃っていますので、ぜひご一読下さい。
★ Table of Contents

収録論文の中から、日本人化学者による論文を中心に一部をご紹介します。
(本文を読むにはアクセス権が必要です)

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<新刊紹介> 医薬品・天然物の立体選択的合成に関する大著Stereoselective Synthesis of Drugs and Natural Products、日本人化学者の寄稿も多数(8月刊行)

Stereoselective Synthesis of Drugs and Natural Products, Two Volume SetStereoselective Synthesis of Drugs and Natural Products, Two Volume Set
 Vasyl Andrushko, Natalia Andrushko (Editor)
 ISBN: 978-1-118-03217-6
 Hardcover / 1852 pages / August 2013
 刊行記念特価 US $395.00(2013年12月31日までのご注文に有効) / それ以降の通常価格 US$495.00
(上の書名または右の表紙画像からのリンク先ページで、詳細な目次などの情報をご覧いただけます)

全2巻・1,800ページを超える大著となる本書は、「一般的な方法と戦略」「C-C / C-H / C-O / C-N / C-X 結合形成による立体選択的合成」「分析とキラル分離」の3部で構成され、57の章で各主題の専門家が、創薬ターゲットおよび天然物の立体選択的合成に有用な手法を詳細かつ多角的に解説します。

当分野での日本の研究レベルの高さを反映し、東京大学・小林 修教授、慶應義塾大学・戸嶋 一敦教授、名古屋大学・大井 貴史教授をはじめ日本人化学者による寄稿も多数収録。この分野での定本となるべき信頼性の高い参考図書として、図書館・研究室にお備え下さい。

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