ホーキング博士らがアラン・チューリングの死後恩赦を求める運動

理論物理学者スティーブン・ホーキング博士ら著名な科学者たちが、12月14日付の英デイリー・テレグラフ紙上で、1954年に亡くなった英国の数学者・論理学者アラン・チューリングが生前に問われた同性愛の罪に対して死後恩赦を求める書簡を連名で発表、内閣の対応が注目されています。Wileyの統計学ニュースサイトStatistics Viewsが伝えています。
 ⇒ Could Alan Turing be pardoned before the end of the Centenary?

1912年に生まれたチューリングは、現在の計算機科学・人工知能研究の基礎をなす画期的な業績を残す一方、第二次大戦中は敵国ドイツの暗号「エニグマ」の解読のための機密プロジェクトに参加、見事に暗号解読に成功し、ドイツの降伏を早めたといわれるほどの貢献を果たしました。国家的英雄として扱われてもおかしくなかったチューリングでしたが、戦後の1952年には、当時英国の法律で禁じられていた同性愛の罪に問われて有罪判決を下され、失意のうちに2年後服毒自殺に追い込まれました。天才数学者のあまりにも早すぎた死は、多くの人から惜しまれました。

その後、チューリングの名誉回復を図る動きは度々繰り返され、2009年には当時のブラウン首相が公式に謝罪を表明しましたが、同性愛の罪に対する恩赦は行われませんでした。今年2012年の2月にも、チューリングの死後恩赦を求める嘆願書が内閣に提出されましたが、内閣は遺憾の意を示しながらも、当時の法律の下で手続きに誤りはなかったとして嘆願を却下しました。

今年はチューリング生誕100年として、さまざまな記念行事が開催されました。この記念イヤーの締めくくりに、恩赦というクリスマスプレゼントは彼の下に届くでしょうか。

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