Wiley Online Libraryを使いこなそう! その3: 被引用アラートを受け取る

前回は「目次アラート(Content Alert)」機能をご紹介しました。その末尾で予告した少し上級者向けのアラートというのが、今回ご紹介する「被引用アラート(Citation Alert)」です。

自分が注目する論文があれば、関連文献として、その論文を引用する新しい論文にも目配りしておく方がいいはずです。しかし、無数にあるジャーナルのどれでいつ引用されるか分からないのに、どうやってフォローすればいいでしょうか?

Wiley Online Library上の特定の論文を指定して、被引用アラートが配信されるよう設定しておくと、その論文が別の論文に引用される都度、メールで教えてくれます。 自分の論文がWileyの雑誌に載ったときも、被引用アラートを登録しておくと、その論文が引用されたらすぐに分かって便利ですね。

被引用アラートの登録方法は次の通りです。(下の図をクリックすると別ウィンドウで拡大します)

  1. 登録ユーザーとしてログインする(メールアドレスとパスワードを使う) → ユーザー登録がまだなら、Wiley Online Libraryでユーザー登録を行う方法の手順でご登録下さい
  2. めざす論文のページを表示する
  3. 画面右のArticle Toolsメニューから”Get Citation Alerts”をクリックする


「でも、Wiley Online Libraryの中で引用されたときしか教えてくれないんじゃないの?他の出版社の雑誌で引用されたのが分からないと使えない!」とお考えではないでしょうか?ご心配なく。被引用アラートが教えてくれるのはWiley Online Library中で引用されたときだけではありません。“CrossRef”に参加している出版社の雑誌であればすべてフォローして、引用されたことを教えてくれます。

CrossRefとは、出版社の垣根を越えて電子文献間の相互リンクを実現するための、国際的な取り組みです。皆さんがすぐに名前を思いつくような主だった学術出版社は、ほとんどがこのCrossRefに参加していますので、この被引用アラートで100パーセントとは行かないまでもおおよそ必要なところはカバーできるはずです。

同様のアラート機能は、Web of Scienceのような引用情報データベースにも備わっていて、元の論文がWiley Online Libraryに載ったものでなくてもアラートを受け取れる利点があります。ご所属機関がそういった引用情報データベースを契約していれば、そちらをお使いになる方が便利でしょう。Wiley Online Libraryの被引用アラートは、引用情報データベースが利用できない場合の手軽な代替策としてご利用下さい。

なおWiley Online Libraryでは、被引用アラートと同じCrossRefをソースにして、それぞれの論文を引用している他の論文を“Cited By”として一覧表示の形で見ることもできます。論文の表示画面で、”Cited By”のタブをクリックして下さい。(下の図をクリックすると別ウィンドウで拡大します)

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