<論文紹介> MOF・メソポーラスシリカなどのCO2吸着材、最高性能はどれ? 大阪大・宇山教授らがこれまでの記録と実験条件をまとめた総説を発表 (The Chemical Record)

TCR Records and Challenges地球温暖化対策として、CO2の分離回収技術が重要な研究課題となる中、CO2の吸着・貯蔵に適した材料の探索・開発が盛んに行われています。

大阪大学大学院工学研究科の宇山 浩教授とインド国立タゴール国際大学のMahasweta Nandi准教授は、これまでに発表された文献の中から、特に傑出したCO2吸着性能を記録した材料を選んで総説にまとめました。この総説は、このほどThe Chemical Record誌で「Record Review」として掲載されました。(Record Reviewは、化学における「最高」「最長」などの記録にフォーカスを合わせる総説です。)

宇山教授らは、これまでに高い性能を示したCO2吸着材を多孔質炭素・金属有機構造体(MOF)・ゼオライトとメソポーラスシリカ・多孔性有機構造体(POF)の4つに大きく分類し、さまざまな材料が達成した記録と実験条件(温度・気圧)をレビューするとともに、各アプローチの特徴や長短所を論じています。この分野の研究者にとって見逃せない総説としておすすめします。

The Chemical Record

カテゴリー: 論文 パーマリンク