化学ニュースサイトChemistry Viewsでは、Wiley-VCHの化学ジャーナルの論文著者を対象とするインタビュー記事を連載中です。最新のインタビューでは米オハイオ州立大のAnita Mattson准教授(写真)を迎え、このほどAsian Journal of Organic Chemistry (AJOC) 誌で報告されたニトロジアゾエステルの立体選択的N-H挿入-アリール化反応について、同誌エディターが研究の背景や意義を聞いています。
- インタビュー ⇒ Stereoselective N–H Insertion-Arylation Reactions of Nitrodiazoesters (April 1, 2014, Chemistry Views)
- 元の論文 ⇒ So, S. S. and Mattson, A. E. (2014), Stereoselective N-H Insertion-Arylation Reactions of Nitrodiazoesters. Asian Journal of Organic Chemistry. doi: 10.1002/ajoc.201300285 (論文の本文を読むにはアクセス権が必要です)
この論文でMattson准教授らのグループは、リン酸誘導体が有機触媒としてニトロジアゾエステルの立体選択的N-H挿入アリール化反応を促進することを初めて明らかにするとともに、ニトロジアゾ化合物の多成分カップリングによるグリシン誘導体の合成においてキラルリン酸触媒が有望なエナンチオ制御性を示すことを報告しました。インタビューでは、Mattson准教授がキラルリン酸触媒を研究対象に選んだ理由や、今回報告を行った反応の機構などについて語っています。