<論文紹介> エネルギー・環境技術、医薬品開発への応用が進むバイオミネラリゼーション(Adv. Funct. Mater. 総説)

生物が真珠・貝殻・骨などの鉱物を作り出す作用は「バイオミネラリゼーション」と呼ばれます。生物の中には、常温・常圧の穏やかな条件下で複雑な構造と優れた機能を持つ材料を作り出すものも少なくないことから、その興味深いメカニズムを探り、さらにそれを人工的に模倣することで材料開発につなげようとする研究が活発に行われています。

そのようなバイオミネラリゼーションにヒントを得た材料研究「生体模倣ミネラリゼーション」の、エネルギー・環境技術や医薬品開発といった分野への応用をめざす研究成果を概観する総説が、このほどAdvanced Functional Materials誌に発表されました。リチウムイオン電池の材料、CO2の原料化、真珠層を模倣した堅固な材料、カーボンナノチューブ(CNT)とバイオミネラルのハイブリッド材料、人工骨材料、薬物送達キャリアーなど多様な用途に生体模倣ミネラリゼーションが応用されていることが分かります。
 ⇒ Kim, S. and Park, C. B. (2012), Bio-Inspired Synthesis of Minerals for Energy, Environment, and Medicinal Applications. Adv. Funct. Mater.. doi: 10.1002/adfm.201201994
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