和文誌「日本救急医学会雑誌」の電子出版開始 【無料公開中】

Nihon Kyukyu Igakukai Zasshiこの度、日本救急医学会の和文誌、「日本救急医学会雑誌」が電子化され、2015年の初号がオンラインで閲覧可能となりました。今後は月刊で出版され、全ての論文を無料でご覧いただけます。この機会に是非アクセスください。

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 ⇒ 日本救急医学会雑誌

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新編集委員会の発足にあたって
日本救急医学会雑誌編集委員会委員長 齋藤 大蔵

EiC Daizoh Saito日本救急医学会の会員諸氏におかれましては,お忙しい日々をお過ごしのことと拝察申し上げます。本年1月から編集委員会委員長を仰せつかりました防衛医科大学校の齋藤大蔵です。

日本救急医学会和文誌は本年から電子化され,編集事務局もWiley社に移管されました。電子投稿になったことで戸惑いを感じておられる会員先生方も多いことと存じますが,円滑な投稿を行っていただくために編集委員会では現在鋭意努力しているところであります。また,投稿していただいた論文の査読も電子化されました。編集委員会委員一同,査読作業に真摯に向き合って本誌発展のためにより良い査読の実施を目指しております。本誌創刊は1990年であり,初代編集長の山本修三先生の「雑誌が薄くなっても質を落とさない」との方針が伝統的に貫かれて参りました。したがって,オンライン投稿・査読になりましても,この方針を堅持することが最重要項目であります。ただ,査読がオンラインになりますと,今まで極め細やかで丁寧であることを特徴としていた本誌の査読に変化が生まれる可能性があります。その理由の一つとして,今まで3人の査読者の意見を編集幹事が一つにまとめていた査読を,各々の査読をそのまま著者にお伝えする標準的な査読形式に変更することといたしました。さらに,各々の論文の採否に関する編集幹事の権限を強化する方針をとりたく存じます。また,オンライン査読になることで紙媒体に書き込む形式の査読が行いにくくなりますので,日本語の文章に関して「てにをは」を含めた初歩的な指導を行うことが難しくなります。したがって,投稿時において,論文の形式および文章の一定以上の質が担保されていることが望まれ,共著者の指導医・専門医の先生方の論文投稿前の指導を,是非ともお願い申し上げる次第です。

Wiley社はご存じのとおり,日本救急医学会の英文誌であるAcute Medicine & Surgery(AMS)誌の編集実務も請け負っております。AMSは2014年から3カ月に1回発刊されており,本誌の兄弟誌といえる存在です。日本救急医学会の学術領域を支えるいわば車の両輪として,お互いに切磋琢磨するとともに協力し合って学会の発展に寄与したいと思います。その上で,日本救急医学会誌は邦文誌として独自の特徴を出していければと考えている次第です。本誌の投稿総数は現時点で大きく変動しておりませんが,症例報告を多く投稿していただいている一方で,原著論文の投稿が十分とはいえません。論文投稿数が雑誌評価の一つのバロメーターともいえますが,魅力ある学術誌を目指して,新たな読者を獲得することを目的に関連学会との連携を深めるとともに,Wiley社のバーチャル・イシュー(既存のジャーナルから特定の主題に関する論文を集めて発行されるオンライン版の特集号)に参画することを決めました。また,AMS誌との相互の2次投稿を推進し,救急医学に関する学術論文の普及に努めたく存じます。そのためには,論文の質の担保と向上が必要不可欠であり,編集委員会委員一同,目標に向かって一路邁進いたしますので,会員先生方のご支援ご協力を何とぞ宜しくお願い申し上げます。

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