オープンアクセス誌Clinical Case Reports新編集委員長就任 【論文投稿募集中】

Dr_Charles_Young2013年にDr. Charles Young編集委員長のもとで創刊されたClinical Case Reportsに再びDr. Youngが新編集委員長として今月就任しました。Dr. Youngは編集者、出版者、著者として豊富な経験を積んでおり、過去にThe LancetのExecutive Editor、BMJ Evidence Centreの編集委員長を務め、現在も現役の救急医として週に一回ロンドンのSt. Thomas’ Hospitalで勤務しています。

Clinical Case Reportsは世界保健を改善し、臨床の理解をより深めることを目的とし、医師、看護師、歯科医、獣医等あらゆる医療従事者からのケースレポートを出版します。他に多く出版されているケースレポート誌とは異なり、本誌は新しい発見、レアケース、または困難なケースのみを掲載することはなく、頻繁に起きる臨床的シナリオから最善の治療を見出すための報告を掲載します。

現在Clinical Case ReportsはPubMed Centralに創刊1号から収載されています。是非この機会に投稿をご検討ください。

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2015年1月の医学・看護・獣医学書ベストセラーはこちら!

日本で1月に最もよく売れたWiley-Blackwellの医学・看護・獣医学書トップ5をご紹介します。タイトルまたは表紙画像をクリックすると、目次やサンプル章(Read an Excerpt)など、詳しい内容をご覧いただけます。

Mineral Trioxide Aggregate1位 Mineral Trioxide Aggregate: Properties and Clinical Applications
Mahmoud Torabinejad
ISBN : 978-1-118-40128-6
Hardcover / 360 pages / June 2014

すぐれた歯内療法用材料として近年注目されるMineral Trioxide Aggregate (MTA) の性質と使用法について当分野の権威が解説。歯内療法専門医だけでなく一般歯科医、学生がMTAを使った治療法を学ぶには最適の一冊です。

Plumb's Veterinary Drug Handbook, 8th edition2位 Plumb’s Veterinary Drug Handbook, 8th Desk Edition
Donald C. Plumb
ISBN: 978-1-118-91193-8
Hardcover / 1296 pages / January 2015

動物医療の現場で用いられる医薬品についての権威あるマニュアル書を4年ぶりに改訂した最新第8版。主要な医薬品ごとに、使用目的や性質、副作用や安全・管理上の注意点といった情報とともに、主な動物に対する用法・用量を分かりやすく記述しています。この机上版 Desk Edition (A4判に近い大型サイズで文字が読みやすい) のほかにポケット版 Pocket Edition (携帯に便利な約13 x 20 cmの小型サイズ) も選べます。

How to Read a Paper3位 How to Read a Paper: The Basics of Evidence-Based Medicine, 5th Edition
Trisha Greenhalgh
ISBN : 978-1-118-80096-6
Paperback / 284 pages / February 2014

EBM(エビデンスに基づく医療)の実践のために、必要な文献の探し方・読み方を初学者にも分かりやすく教えるガイドブックの最新改訂版です。ベストセラーとなった旧版を5年ぶりに大幅改訂したこの第5版では、具体例やレファレンスが刷新されるとともに、EBMに対してよくなされる批判と、それに対する応答に関する章が追加されました。

Atlas of Endoscopic Ultrasonography4位 Atlas of Endoscopic Ultrasonography
Edited by Frank Gress, Thomas Savides, Brenna C. Bounds, John C. Deutsch
ISBN: 978-1-4051-5721-6
Hardcover / 214 pages / October 2011

超音波内視鏡による診断・治療に役立つ高品質画像を収めるアトラスです。付録のDVDには動画と検索可能な画像ライブラリーを収録。Endoscopic Ultrasonography, 2nd Edition と併せてのご利用をおすすめします。

Canine and Feline Anesthesia and Co-Existing Disease5位 Canine and Feline Anesthesia and Co-Existing Disease
Edited by Lindsey B.C. Snyder, Rebecca A. Johnson
ISBN: 978-1-118-28820-7
Paperback / 352 pages / October 2014

既存疾患をもつ犬・ネコの治療時に、合併症を回避するための麻酔テクニックを解説する初めての本です。


ご注文は最寄りの書店・ネット書店で承ります。Wiley.comのネット通販で2014年12月26日まで実施中のクリスマス期間限定セールもご利用いただけます。

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「重症筋無力症の新しい診断・治療」総説特集をClinical and Experimental Neuroimmunologyにて無料公開中

Myasthenia Gravis Present and Future日本神経免疫学会の英文誌Clinical and Experimental Neuroimmunologyの2015年初号(第6巻1号)が出版されました。当号は重症筋無力症を解説した総説を4編掲載しています。全ての論文にどなたでも無料でアクセス頂けますので、この機会に是非ご覧ください。
本誌のManaging editorである村井弘之先生(九州大学大学院医学研究院 神経内科学 准教授)から当号のご紹介頂きましたので本文と併せてご一読ください。

  無料公開中  
Clinical and Experimental Neuroimmunology 第6巻1号

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Clinical and Experimental Neuroimmunology 6巻1号冊子体の刊行に寄せて:
重症筋無力症の新しい診断・治療をめざして

Managing Editor 村井 弘之

6巻1号ではFocused Review Seriesとして “Myasthenia Gravis: Present and Future”を企画いたしました。重症筋無力症(Myasthenia gravis, MG)はおおむね解明された、という内容の発言を往々耳にしますが、それは大きな誤解です。第一は診断に関してです。病原性自己抗体や反復刺激試験が陽性と出ればMGの診断は容易ですが、これらが陰性であった場合、診断は途端に難しくなります。このためMGであってもMGと診断されず、その結果治療を受ける機会を失っている患者さんが少なくありません。診断基準を論ずるとき、false negativeはfalse positiveよりも罪が大きいと私が思うのは、そのような理由によります。第二は治療に関する点です。これからのMGの治療戦略は生活の質(Quality of Life, QOL)を考慮したものでなければなりません。MGの生命予後を大きく改善した経口ステロイド大量投与は評価されるべき治療法ですが、これがQOLの低下をもたらしている現状も考慮して新しい治療戦略を練る必要があります。MGでは新規自己抗体の発見も相次いでいます。今回の特集が読者にとってMGの診療を考え直すきっかけになれば、これは望外の喜びです。

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最もアクセスされた2014年出版の論文 【無料公開中】

Best of 2014 top medical articles

最もアクセスされた2014年出版の論文を2015年3月末まで無料公開中です。35の医学分野からそれぞれトップ5の論文をご紹介します。是非この機会にご参照ください。
Best of 2014

移植 血液学・輸血 心臓病 保健・社会医療
遺伝学 呼吸器学 神経学 放射線医学
医学教育

作業療法・スポーツ医学

腎臓医学 麻酔
栄養学 産婦人科学 精神医学 免疫学
外科学 歯科学 代謝・糖尿病 薬物依存
感染症 耳鼻咽喉学 内科学 薬理学
看護学 腫瘍学 泌尿器・男性病学 リウマチ
眼科学 小児科学 皮膚科学 老年医学
救急医療 消化器学 病理学 コクラン
カテゴリー: ウイルス学, スポーツ医学, リハビリ, 一般, 先天異常, 免疫学, 公衆衛生, 内視鏡学, 分子医学, 医療倫理, 医療統計学, 医療衛生学, 呼吸器学, 外科学, 小児科学, 循環器学, 心臓病学, 心臓血管外科学, 感染症学, 救急医学, 整形外科, 東洋医学, 栄養学, 歯科学, 泌尿器科学, 消化器病学, 獣医学, 生活習慣病, 産婦人科学, 病理学, 皮膚科学, 看護学, 睡眠, 神経医学, 神経科学, 精神医学, 糖尿病・内分泌・代謝, 老年医学, 耳鼻咽喉科学, 肝臓学, 腫瘍学, 臓器移植, 薬物依存, 薬理学, 血液学, 認知, 輸血医学, 遺伝学, 麻酔学 | タグ: , | コメントは受け付けていません。

介護老人保健施設におけるナースプラクティショナーの活動介入後に入所者の入院率、救急搬送率が減少 実践と成果を報告【オープンアクセス】

Japanese nurse practitioner practice and outcomes in a nursing homeこのたび、International Nursing Reviewに、介護老人保健施設における日本のナースプラクティショナーの実践と成果を報告した論文が掲載されました。ナース・プラクティショナーとは修士レベルで医師との協働により診断・治療・処方などができる米国の上級看護師資格の一つです。
共同著者のお一人である大分県立看護科学大学の宮内信治先生より論文のご紹介をいただきましたので、本文と供に是非ご一読ください。
 ⇒Japanese nurse practitioner practice and outcomes in a nursing homeicon_open(オープンアクセス)
M. Ono, S. Miyauchi, Y. Edzuki, K. Saiki, H. Fukuda, M. Tonai, J.K. Magilvy and S. Murashima

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大分県立看護科学大学 宮内信治先生によるご紹介

「介護老人保健施設における日本のナースプラクティショナーの実践と成果」論文概要

小野美喜、宮内信治、江月優子、佐伯圭一郎、福田広美、藤内美保、J. K. Magilvy、村嶋幸代
1大分県立看護科学大学、2コロラド大学看護学部名誉教授

 日本でのナースプラクティショナーの養成教育は、2008年に大分県立看護科学大学で初めて開始され、2010年から教育を受けた修了生が活動を始めた。国は、2014年に「特定行為に係る研修制度」を正式に制度化することを決め、医師の手順書をもとに41の特定行為を行うことができる看護師の活動が始まる。
 このケーススタディは、すでに国の試行的事業の中で活動を開始した介護老人保健施設のナースプラクティショナーの活動に焦点をあてたものである。ナースプラクティショナーの介護老人保健施設での実践を紹介し、介入前後の入所者比較から活動成果を報告する。
 ケースは、人口80、000人、高齢化率32.4%の日本の南部地域に立地する68床とショートステイ23床を有する介護老人保健施設である。ナースプラクティショナーは教育前から同施設で看護師として活動していた。教育後の実践では、全入所者に医療面接やフィジカルアセスメントを実施し、病態悪化などの必要時に医師の手順書をもとづいて検査を実施し、軽微な症状への薬剤選択・使用などの活動を行っている。
 活動成果として、ナースプラクティショナーの介入前2年間(2009年4月~2011年3月)と介入後2年間(2011年4月~2013年3月)について、入所者の入院率と救急搬送率を比較した。その結果、入院率は介入前の119件(45.8%)から介入後は66件(30.1%)と有意に減少し(p<0.01)、救急搬送率は介入前19件(7.3%)から介入後5件(2.3%)と半減していた(p<0.01)。入院原因となった症状・疾患については胸痛が介入前より介入後が有意に減少していた(P<0.05)。
 この結果は、医師や他のスタッフとの協力体制にナースプラクティショナーが補強されたことにより、高齢者の日々の健康管理体制が充実し、入所者の救急搬送と入院を要するような悪化を予防していること、異常時の救急搬送の必要性の判断も的確に行っていることなどが考えられる。
 ナースプラクティショナーの介護老人保健施設への導入は、高齢社会における日本において重要な成果をもたらすことが示唆され、今後の積極的な導入が期待される。

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日本における初の大学院NP(ナース・プラクティショナー)教育課程の概要と制度化への取り組みを報告【オープンアクセス】

The first nurse practitioner graduate programme in Japanこのたび、International Nursing Reviewに、日本における初の大学院NP(ナース・プラクティショナー)教育課程について概要と制度化への取り組みを報告した論文が掲載されました。ナース・プラクティショナーとは修士レベルで医師との協働により診断・治療・処方などができる米国の上級看護師資格の一つです。
共同著者のお一人である大分県立看護科学大学の宮内信治先生より論文のご紹介をいただきましたので、本文と供に是非ご一読ください。

 ⇒The first nurse practitioner graduate programme in Japanicon_open(オープンアクセス)
H. Fukuda, S. Miyauchi, M. Tonai, M. Ono, J.K. Magilvy and S. Murashima

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大分県立看護科学大学 宮内信治先生によるご紹介

「日本における初の大学院NP教育課程」論文の概要

福田広美、宮内信治、藤内美保、小野美喜、J. K. Magilvy、村嶋幸代
1大分県立看護科学大学、2コロラド大学看護学部名誉教授

大分県立看護科学大学は、超高齢社会を背景に日本で初めての大学院NP養成教育を開設しました。本論文は、大学院NP教育課程設立の背景として、国内や大分県の医療を取り巻く現状を示したうえで、本教育設立のあゆみや教育の概要を紹介しています。また、本教育に係る制度的な背景として、教育関係施設の方々等と協力しながら制度化への取り組みを実施した経過や、新たな制度として「特定行為に係る看護師の研修制度」を紹介しています。
修了生の活躍については、病院、老人保健施設、在宅等における臨床の様子を紹介しています。多くの修了生が、患者さんの症状管理や疾患の早期発見、重症化の予防に向けた取り組みを行い、患者さんやそのご家族に感謝されながら、臨床現場で必要とされている現状を伝えています。
高齢化が進むなか、地域医療の充実は、今後益々必要とされます。大学院NP教育課程で学ぶ多くの修了生が、高度な知識と技術をもとに、超高齢社会の地域医療に貢献することが期待されます。

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Wileyの本を一律20%割引で買える / Wiley.comネット通販で新年特価セール(2015年1月29日まで)

newyear2015
Wileyの英語サイトWiley.comで、Wileyの書籍をどれでも割引特価で買える新年特価セールを開始しました。 ご注文時に割引コードを入力いただくことにより、通常価格から一律20%引きでご購入いただけます。(別途送料がかかります) ご注文方法は下記をご覧下さい。

  • Wiley.comで購入可能なすべての冊子体書籍がセールの対象となります。(Eブックは対象外です)
  • 20%割引の特典は、2015年1月29日(木)までのご注文に有効です。また、アジア地域以外からのご注文は対象外です。
  • 別途、シンガポールからの送料として最初の一冊目にUS$21、それ以降一冊追加するごとに$6.99が加算されます。商品の到着には1~2週間を要しますので、予めご了承下さい。
  • 割引の適用を受けるには、会計時の画面で、Promotion Code欄に MMHNY と入力し、右の APPLY DISCOUNT  ボタンをクリックして下さい。表示される価格に割引が適用されたことをご確認下さい。(下図)

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2014年12月の医学・看護・獣医学書ベストセラーはこちら!

日本で12月に最もよく売れたWiley-Blackwellの医学・看護・獣医学書トップ5をご紹介します。タイトルまたは表紙画像をクリックすると、目次やサンプル章(Read an Excerpt)など、詳しい内容をご覧いただけます。

How to Write a Paper 5e1位 How To Write a Paper, 5th Edition
George M. Hall (Editor)
ISBN: 978-0-470-67220-4
Paperback / 170 pages / November 2012

医学分野で論文執筆・投稿のコツを身に付けるための最良の入門ガイドとして好評を得ている「How to Write a Paper」の最新改訂版です。学術論文の基本的な構成に始まり、タイトルの付け方、Introduction, Methods, Discussionなど各セクションの書き方など、英語論文を書き始める人が最初に知っておくべき基本的な知識を伝授します。併せて、引用文献の管理、電子投稿の仕組み、効果的なカバーレターの書き方、望ましい文体など一歩踏み込んだハウツーに加えて、共著者に含めるべき範囲や出版倫理のポイントなどのトピックも網羅しています。170ページと手軽で読みやすく、論文を書きながら必要な箇所を容易に参照することができます。

Lecture Notes:Tropical Medicine, 7th Edition2位 Lecture Notes:Tropical Medicine, 7th Edition
Nick Beeching, Geoff Gill
ISBN: 978-0-470-65853-6
Paperback / 408 pages / April 2014

熱帯医学についての定評ある教科書の約5年ぶりの改訂版。眼病およびNeglected Tropical Diseases(= NTD・顧みられない熱帯病)に関する章を新たに追加するとともに、マラリア・結核・HIV/AIDSについての記述を増補。改訂で加えられた豊富な図版と、自習用リソースを集めた専用ウェブサイトが理解を助けます。

BSAVA Manual of Canine and Feline Ophthalmology, 3rd Edition3位 BSAVA Manual of Canine and Feline Ophthalmology, 3rd Edition
David Gould, Gillian McLellan
ISBN : 978-1-905319-42-8
Paperback / 350 pages / December 2014

BSAVA(英国小動物獣医師会)による好評のマニュアルシリーズ中、犬・ネコの眼科学を取り上げる一冊の最新改訂版です。

Canine and Feline Anesthesia and Co-Existing Disease4位 Canine and Feline Anesthesia and Co-Existing Disease
Lindsey B.C. Snyder (Editor), Rebecca A. Johnson (Editor)
ISBN: 978-1-118-28820-7
Paperback / 352 pages / October 2014

既存疾患をもつ犬・ネコの治療時に、合併症を回避するための麻酔テクニックを解説する初めての本です。

Bone Marrow Diagnosis5位 Bone Marrow Diagnosis: An Illustrated Guide, 3rd Edition
Kevin Gatter, David Brown
ISBN: 978-1-118-25365-6
Hardcover / 232 pages / December 2014

骨髄のトレフィン生検を行う医師のための定評ある診断ガイドの最新改訂版。コンパクトながら900点以上の高品質画像を収録しています。リンパ腫・白血病の新WHO分類に準拠。


ご注文は最寄りの書店・ネット書店で承ります。Wiley.comのネット通販で2014年12月26日まで実施中のクリスマス期間限定セールもご利用いただけます。

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多発性硬化症サマーカレッジの発表内容をClinical and Experimental Neuroimmunology特集号で無料公開中

Molecular Targeted Therapy in MS Bench to Bedside and Bedside to Bench2014年8月2日-3日に福岡市で開催された第1 回MS サマーカレッジでの講演を中心にまとめたレビュー集がClinical and Experimental Neuroimmunologyから出版されました。全ての論文についてどなたでも無料でアクセス頂けますので、この機会に是非ご覧ください。

また、Chief Editorsの一人である吉良潤一先生(九州大学大学院医学研究院 脳研 神経内科学 教授)から本特集号のご紹介頂きました。本文と併せてご一読ください。

  無料公開中  
Clinical and Experimental Neuroimmunology 第5巻s1号

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日本神経免疫学会理事長 吉良 潤一先生によるご紹介

このsupplement 号は,平成26年 8 月 2 日,3 日に福岡市で開催された第1 回MS サマーカレッジでの講演を中心にまとめたレビュー集です。本会は,昨年まで12 回(12 年)にわたって開催されたMS ワークショップの後を継ぐものとして開催されました。MS ワークショップは,日本のMS 研究者,臨床家に毎年最新のMS に関する知見をもたらすものとして,本当に大きな貢献をなしたと思います。また我が国のMS neurologists にとっては,とても楽しい交流と有意義な意見交換の場でもありました。

第1 回MS サマーカレッジは,Molecular Targeted Therapy in MS: Bench to Bedside and Bedside to Bench というテーマで開催されました。このような神経内科の研究会のメインテーマとして,分子標的療法を現実のものとして取り上げるようになったことは,MS ワークショップがスタートした13 年前を思うと隔世の感があります。インターフェロンベータが初めてのdisease-modifying drug (DMD)として上市したときも大きなインパクトがありましたが,ブロードな作用をもつDMD から,わずかこの1,2 年の間にピンポイントに作用する分子標的療法の時代にすっかり様変わりしてしまったことに驚きを禁じ得ません。分子標的療法のなかでも,スフィンゴシン1 リン酸受容体を標的としたフィンゴリモドは,経口投与可能という点で画期的な分子標的薬といえます。MS にとって初めての経口分子標的薬が,実は我が国で開発されたということは,日本人にとって大きな誇りと自信を与えるものであります。

1986 年に京都大学の藤多哲朗教授,台糖,吉富製薬の三者により共同研究が開始され,1988 年に冬虫夏草の培養上清からmyriocin (ISP-1)が単離され,その化学修飾により1993 年にフィンゴリモドが作られるに至りました。当初,フィンゴリモドは腎移植後の拒絶反応を抑える目的で臨床試験が行われましたが,うまくいかず,ターゲットをMS に変えて2003 年から臨床試験が開始されました。2008 年に公表された海外のTRNSFORMS 試験,2009 年に公表されたFREEDOMS 試験の結果をもとに,2010 年に海外で,2011 年には国内で製造承認されるに至っています。20 年余の期間で画期的な新薬が誕生したことは,本当にすばらしいと思います。治らないものの診断ばかりしてと言われてきた神経内科も,MS を皮切りに分子標的療法の時代に突入しました。これからは神経免疫疾患のみならず神経変性疾患においても分子標的療法が必ずや導入される時代になると思います。

ところで,私には,フィンゴリモドがMS になぜ有効なのか,わかったようでわからない気がします。自己免疫機序が確実とされる視神経脊髄炎を,フィンゴリモドはむしろ悪化させるのに,なぜMS では有効なのか不思議に感じます。インターフェロンベータも,むしろ自己免疫を悪化させることが多いわけですが,不思議とMS には有効です。全身性の自己免疫疾患とは違うメカニズムがないとこんなことは起こらないんではないかと思います。また,DMD もMS の再発は減らしますが,一次性にせよ二次性にせよ進行型を抑制することはできません。なぜ再発(炎症)を抑えても進行(変性)は抑えられないのか,これも大きな謎です。つまりまだまだMS の本質的なところは,ちっとも解明されていないともいえます。したがって,これからもMS サマーカレッジなどを通じた研究の一層の活性化が望まれます。このMS サマーカレッジは,第1 日目は気合も入っているので英語で,第2 日目は前夜に飲み過ぎてしまうので日本語でやりました。国際化に対応すべく英語の勉強と交流と,これからもバランスよくやっていきたいものです。

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Wileyと英国Jiscがオープンアクセス出版に関する協定を発表 / Wiley誌を購読する英国の大学を対象に、1年間の論文出版料金(APC)の支払総額に応じて翌年のAPCを減額

John Wiley and Sons社(以下Wiley)は12月17日、論文のオープンアクセス(OA)出版に関するパイロット協定を発表しました。この協定はJisc(英国情報システム合同委員会)、Wileyと英国の図書館界の三者による議論に基づいて締結されたもので、OA出版への移行にあたって英国の大学を支援することを目的としています。

この協定の対象になるのは、Jisc journal agreementの下でWileyの電子ジャーナルを購読する英国の大学で、期間は2015年1月~2017年12月の3年間です。これによって大学は、Wileyに対して1年間に支払ったOA出版のための論文出版料金(Article Processing Charge = APC)の総額に応じて、翌年のAPCの支払いに充当できるクレジット(還付)を受け取ることができます。

大学がAPCクレジットを受け取るためには、Wiley Open Access Accountの開設が条件となります。このアカウントを開設した大学では、所属研究者がWiley誌で論文をOA出版する際にAPCの割引が受けられるとともに、大学からWileyへのAPCの支払いを管理するためのツール”Account Dashboard”を利用できるようになります。

この協定についてJiscのLorraine Estelle女史(Executive director digital resources and divisional CEO Jisc Collections)は「今回の画期的な枠組みが合意できたことを喜んでいる。この枠組みが英国の大学にとってのコストを抑制するとともに、オープンアクセスの推進に向けての障害を減らすことにつながると期待している」と語っています。

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