<コクラン・レビュー> 女性が抗酸化サプリメントを摂取しても、妊娠の可能性は高まらない?

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4組に1組のカップルが不妊に悩んでいると言われています。不妊治療を受けている女性は、妊娠の可能性を高めるために抗酸化サプリメントを含む栄養補助食品を摂取するのは珍しくありませんが、この度Cochrane Libraryに掲載されたシステマティックレビューで抗酸化サプリメントの効果を示す根拠は見られないとの調査結果が発表されました。

Antioxidants for female subfertility
Marian G Showell, Julie Brown, Jane Clarke, Roger J Hart
*Abstract(抄録)は無料公開。全文を読むにはアクセス権が必要です

プレスリリース原文
Do Antioxidants Improve a Woman’s Chances of Conceiving?

当レビューは不妊治療クリニックに通っている3,548名の女性を対象とした28の治験データを分析し、抗酸化サプリメントを摂取した場合と、プラセボを摂取または葉酸を含む通常の治療を行った場合を比較しました。その結果、妊娠率に差はなく、抗酸化サプリメント摂取に妊娠率向上の効果はないことが示唆されました。

なお、著者らの評価によると、用いられた治験データの質は全般的に低く、様々な抗酸化サプリメントが使用されたため、抗酸化サプリメント間の比較はできなかったと述べています。

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