結腸直腸がんのスクリーニングに呼気検査利用の可能性が見出される

British Journal of Surgery結腸直腸がんを効果的に発見する方法がまだ不十分な中、簡単な呼気検査で結腸直腸がんのスクリーニングが実行できる可能性を示す研究結果がBritish Journal of Surgery誌で発表されました。がん組織は健康な正常細胞と代謝が異なり、その代謝から生成される化合物は患者の呼気から検出することができます。この揮発性有機化合物(VOC)の分析は現在癌スクリーニングにおいて新しい領域として認識されています。

イタリア・バーリ大学のDr. Altomareが率いる研究で、37人の結腸直腸がん患者及び41人の健常対照者から呼気を収集し、VOCを分析したところ、両者では異なるVOCパターンが認められました。VOCパターンの特定には確率的ニューラルネットワーク(PNN)が用いられ、75%以上の正確さで結腸直腸がん患者を区別することができました。

「呼気収集という検査方法は非常に簡単で非侵襲的である。まだこの方法は開発の初期段階だが、今回の研究結果でスクリーニングツールとして呼気検査の有用性が示唆された」とDr. Altomareは語っています。

プレスリリース原文(英語)
Breath Test Could Possibly Diagnose Colorectal Cancer

この研究成果を報告する論文は、British Journal of Surgery誌で発表され、無料公開中です。
Exhaled volatile organic compounds identify patients with colorectal cancer
D. F. Altomare, M. Di Lena, et.al

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