Chemistry – A European Journalで「ノーベル賞の遺産」総説シリーズが始まる

awardChemistry – A European Journal誌で、”The Nobel Legacy”(ノーベル賞の遺産)と題した総説シリーズの掲載が始まりました。同誌のEditorialで、この企画の趣旨が解説されています。

化学に関わる人であれば誰でもノーベル化学賞の重みを知っていますが、その一方で過去の受賞者による業績やその現代的意義は忘れがちです。例えば、今なら当たり前のように目にするジーンズから、染料インディゴの合成に成功したAdolf von Baeyer(1905年受賞)の業績を思い出せる人はそう多くないでしょう。この The Nobel Legacy シリーズは、過去の受賞業績に触発されて研究を行ってきた専門家に総説を依頼し、その業績が後の化学研究や現代の生活にもたらした影響を振り返ろうというものです。このシリーズに属する総説には、このメダルアイコンnobel_legacyが表示されます。

そのスタートを飾ったのは、Ken Houk教授(カリフォルニア大学LA校)のMinireview “The Dynamics of Chemical Reactions: Atomistic Visualizations of Organic Reactions, and Homage to van’t Hoff” です。Houk教授はこの総説で、1901年に第1回のノーベル化学賞を受賞したオランダの化学者 Jacobus Henricus van’t Hoff による反応速度論が、同教授を含む後の化学者に与えた影響を論じています。

また化学ニュースサイト Chemistry Views に掲載されたインタビューでは、Houk教授とともに、Chemistry – A European Journal編集委員会チェアマンでノーベル化学賞選考委員会に加わった経験もあるJan Bäckvall教授(ストックホルム大学)が、自身がインスピレーションを受けた受賞業績や、後世に最も大きな影響を与えた受賞業績はどれかといった質問に答えています。併せてお読み下さい。

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