京都大・中條 善樹教授、関西学院大・森崎 泰弘教授らの論文がChem. Eur. J.の表紙に / 四置換[2.2]パラシクロファンからなるデンドリマー薄膜で高輝度の円偏光発光を実現(Hot Paper)

Chemistry - A European Journal京都大学大学院工学研究科・中條 善樹教授、関西学院大学理工学部・森崎 泰弘教授らによる論文が、Chemistry – A European Journalの最新号(Volume 22, Issue 7: February 12, 2016)に掲載され、同誌の注目論文Hot Paperに選ばれるとともに、掲載号の表紙(右図)を飾りました。また同号にはCover Profileとして表紙になった論文の著者へのインタビューも掲載され、著者らが今回の成果の意義や現在取り組んでいる研究の内容について語っています。

両教授らのグループは、これまでに面性不斉と呼ばれるキラリティをもつ二置換および四置換[2.2]パラシクロファン化合物の光学分割法を新規に開発し、それらを骨格とするさまざまなπ共役系化合物の合成と特性の解明に取り組んできました。そういったπ共役系化合物は円偏光発光(CPL)と呼ばれる特殊な発光を発現しますが、発光効率が溶液中では高いのに対し、固体状態では大幅に低下する点が、光学材料への応用を図る上で課題となっていました。

同グループは今回の研究で、光学分割によって得た面性不斉四置換[2.2]パラシクロファンからX字構造をもつデンドリマー(樹状高分子)を合成し、このデンドリマーが溶液中だけでなく薄膜としても高効率・高輝度の円偏光発光を実現することを確かめることで、これまでの課題を克服しました。円偏光発光材料は3D有機ELディスプレイなどの光情報技術への応用が有望視されているため、今回の成果がすぐれた新材料の創出につながることが期待されます。

■ Chemistry – A European Journalでは、エディターが特に重要性を認めた論文を Hot Paperに選んでいます。
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