<論文紹介> カルシウム触媒によるアルキンのカルボアリール化反応 / 遷移金属フリーで四置換オレフィンのワンステップ合成に成功 (Chem. Eur. J. Hot Paper)

四置換オレフィンは天然物・医薬品・材料などの骨格として重要で、有機合成の出発原料としても有用です。しかし四置換オレフィンの合成には困難が伴い、従来の合成法には、高価で有毒な遷移金属触媒を用いたり多段階を要するといった難点がありました。

cej_coverこのほど独アーヘン工科大学のMeike Niggemann教授らは、カルシウム・ルイス酸触媒を用いてアルキンをカルボアリール化することにより、四置換オレフィンをワンステップ合成する手法を開発しました。遷移金属を用いないアルキンのカルボアリール化反応としては初めての報告になります。この反応は穏和な条件下で進行し、天然に豊富に存在し環境に無害なカルシウムを触媒に用い、また広く市販されているアルコール類をアルキル化試薬として利用できるといった利点を備えています。

今後の発展・応用が期待されるこの成果を報告した論文はChemistry – A European Journal誌の電子版で先行公開され、同誌の注目論文Hot Paperに選ばれるとともに、近く発行される掲載号の表紙(右の画像)への採用が決まりました。

 
■ Chem. Eur. J.では、エディターが特に重要性を認めた論文を Hot Paperに選んでいます。
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